Office365 中国版の制限の最近について

ここ最近、2件ほどOffice365の中国版を検討している、または導入を決めたお客様に対応しました。

そこで話題によく上がるのが、マイクロソフトのホームページ上で説明されている、現在中国版で提供されていない国際版の機能の「提供準備中」の意味です。

2-3年前まではたしかに国際版の機能が少し遅れて中国版にも提供されるという流れがありましたが、現在はこのような状況は全く当てはまらず、「提供準備中」というのは全く計画は白紙であるととらえていただいた方がいいようです。

中国版で使えない主な機能

Azure Information Protection

こちらは非常に有用な機能ですので、中国版で使えないことが大変残念です。ファイル閲覧の監査用の記録、およびRMSによるファイルの持ち出し制限などがこのAIPでできますが中国版ではどちらも実現不可能です。(以前あったサードパーティのRMSサービスも終了しました。)

Teams

まず共有カレンダーなどのコラボレーション機能については、あまり国際版でも活用されているお客様は多くないですので、弊社でもTeams が使用できないことを大きなデメリットとはとらえておりません。ある程度工夫すれば同様のことはOffice365 グループでも可能です。(Skype for Business の代替機能部分が使いやすいというウワサもきいておりますが。。。)

PowerApps & Flow

こちらに関しても、企業内Workflowの機能として使うのはまだ不十分ですので、とくに問題になるとは考えております。外資系のお客様で、国際版を使用しているのでFlowで開発してほしいという要望はたまにありますが、基本的には弊社ではSharepoint 上での開発の方を主としておすすめしています。


既存の機能は安定していますし、接続スピードでは圧倒的に中国版の方が有利です。また国内情勢等さまざまな状況による変化のことも考慮して中国版を選ばれるお客様も少なくありません。

また、Sharepointそのものの開発手法などは国際版と同じですので、既存の機能でまずは問題ないお客様は中国版を使用することで全く問題ありません。その場合でも未提供の国際版の機能に関して、「提供準備中」というステータスのものにかんしては、無いものと考えて導入を進めていただければと思います。