中国版Office365最近のデフォルトではSMTPがDisabledに

どうしてもOutlookが使いにくい状況ですとか、スキャナ機器を簡単に使いたい場合などに、Office365でもSMTP通信が使いたい時があります。

中国版Office365でも以下の設定で利用することができます。

smtp.partner.outlook.cn 587 TLS

これまでは弊社で何十社と導入の際に一部 POP+SMTP や IMAP + SMTP などで問題なく使用できておりました。

ですが先日導入したお客様で、どうしてもSMTPでの認証がうまくいきません。現場で対応していたのが専門ではないエンジニアだったため、Officeを再インストールしたり、ルータの設定を見直したりと、非常にタイトなスケジュールと急いでメールを読みたいお客様の前でだいぶうろたえてしまうことになりました。

こちらの技術チームでも調査したらこのテナントのアカウントでは手元のPCでもSMTPが認証できない。もしやと思いMSDNをしらべて、PowerShell でSMTPの許可設定を調べていたところ、SMTPがテナントレベルで不許可になっていることがわかりました。

SMTPClientAuthenticationDisabled: TRUE

以前はこんなことはなかったため、どうやらVianet21がデフォルトでSMTPをDisabledにしたようです。国際版は最近開通していなのでわかりませんが、このような突然な変更で貴重な時間が失われてしまうのは大変残念なことです。

確かにSMTPはセキュリティ上レガシーですが、まだまだ中国ではFoxMailなどのローカルソフトや、場合によってはOffice2007なども残っていることを考えると、もう少し周知してほしかったなと思います。

以下のコマンドでSMTPをEnableすることで無事SMTPを利用することができました。

なおマイクロソフトでは将来モダン認証のみとしてPOPやIMAPを使用できなくなる方針を打ち出しています。スキャナ機などで使うSMTPに関しては別の救済策を出されるかもしれませんが、いずれ何らかの対策をとる必要があるだろうことは追記しておきます。(Windowsで無料で使えるメールアプリなどは先進認証に対応しているようです)