生成AIの活用は世界中で急速に進んでいます。
もちろん中国でもAIの導入は非常に活発ですが、日本や欧米とは少し異なる特徴があります。
中国では、DeepSeekやQwen(Alibaba)などの大規模言語モデルを開発する企業だけでなく、それらのAIを活用して企業向けサービスとして提供する会社が急速に増えています。
つまり、「AIそのもの」を提供する会社だけではなく、「AIを業務で使える形にした製品」を販売する企業が数多く登場しているのです。
目次
AIは"チャット"から"社員"へ
以前のAIは、「質問すると回答してくれるチャットツール」というイメージでした。
しかし現在の中国では、その一歩先へ進み、企業の業務を代わりに実行する「AI社員(AI Agent)」という考え方が広がっています。
例えば、
- お客様からの問い合わせ対応
- 社内資料や報告書の作成
- データ集計・分析
- 財務・経理の定型業務
- 営業活動のサポート
- 製造現場の設備監視
など、多くの業務をAIが24時間稼働で処理するサービスが次々と提供されています。
通信会社やクラウド事業者は、中小企業でも利用しやすい月額制の「AI社員サービス」を提供し始めています。また、製造業、金融業、行政向けなど、それぞれの業界専用に最適化されたAIサービスも数多く登場しています。
従来の「AIツール」ではなく、「業務を担当するデジタル社員」と考えるとイメージしやすいでしょう。
中国ではAIのサービス化が急速に進んでいる
中国では海外AIサービスへのアクセス制限もあるため、多くの企業が中国国内向けAIサービスを独自に開発しています。
その結果、AIそのものよりも、
- 自社の業務に合わせて導入できる
- 社内データを利用できる
- すぐに現場で使える
といった「パッケージ化されたAI」が非常に充実しています。
最近では企業専用の知識を学習させたり、社内規程やマニュアルを参照しながら回答したりする仕組みも一般的になってきました。
今後は、「AIを導入している企業」と「実際に業務で使いこなしている企業」の差が、生産性や競争力に大きく影響すると考えられます。
一方で、国外AIを利用したい企業も多い
一方、中国国内のAIにも課題があります。
近年は性能が大きく向上しているものの、総合的な推論能力や最新機能、海外サービスとの連携などでは、ChatGPTをはじめとする国外AIが優位な場面も少なくありません。
また、中国に進出している日系企業では、
- 日本本社がChatGPTを標準利用している
- 本社のセキュリティポリシーで指定されたAIを利用する必要がある
- 日本との業務を同じ環境で進めたい
といった理由から、中国でも国外AIを利用したいというニーズが数多くあります。
しかし、中国国内からはネットワーク環境の影響により、国外AIを快適に利用できないケースもあります。
アライド東京がお手伝いできること
アライド東京では、中国で事業を展開する日系企業向けに、AI活用の導入支援を行っています。
中国国内で提供されている各種AIサービスの紹介や導入支援はもちろん、お客様の業務に適したAI活用方法についてもご相談いただけます。
また、中国国内からでもTeamsBoxネットワークを利用することで、ChatGPTなどの国外AIサービスを比較的スムーズに利用できる環境の構築も支援しています。
「中国国内AIを活用するべきか、それとも国外AIを利用するべきか。」
実際には、どちらか一方ではなく、業務内容やセキュリティ要件に応じて使い分けることが重要です。
AIは単なる話題の技術ではなく、企業の競争力を左右する業務インフラになりつつあります。
中国でビジネスを行う企業にとっても、今後はAIをどのように活用するかが重要な経営テーマの一つになっていくでしょう。
